ECサイトのリプレイスで失敗しない事前準備と選び方

2022.09.09

ECサイトをリニューアルする場合はいろんな手間とコストがかかる大きな作業です。ECプラットフォームをリプレイスするとなれば、さらに大掛かりなものになることは間違いありません。

ここではリプレイスメント後に「失敗した」「効果がなかった」と後悔しないよう段取りやチェックポイントを解説します。

ECサイトのリプレイスをする前に現状チェックと段取りを

ブレてはいけない改修の目的

ECサイトはどこかのタイミングで大規模に改修したり、そもそものプラットフォームのリプレイスメントを行う場面が発生します。ECサービスの乗り換え、つまりリプレイスは多くの作業が発生します。リプレイスは時にそれ自体が目的になってしまうことがあります。

しかし、本来はニーズがあって行うものであり、第一義の目的としてリプレイスメントがあるというのは本末転倒といえます。これは本来絶対的なものです。

それでもなぜか人や集団は走り出した後に目的を見失うことが多々あります。それは歴史的な大事件でも同じことが起きていることであることを見てもよくわかります。そしてECのリプレイスでもそれは起こりやすくなっています。

それは達成までの道のりが比較的長いこと、また、途中で様々なことが発生することも関係します。ですので、まずは「なぜリプレイスするのかという目的をはっきりさせる」という作業がとても重要です。もちろん、この目的はリニューアルの作業中も変更させないで維持していく必要があります。

途中で変えてしまったり、そしてもちろん目的を持たずに実施してしまうと、外面だけを変えただけのあまり意味のなさないリプレイスに陥る可能性があります。

目的は大きなものをあまり多くない数で考えるのがいいでしょう。集客強化やセキュリティレベルの向上といったものです。

段取りは以下のプロセスで進んでいくのが理想的です。

  • 1.改修の目的
  • 2.目的に向けた現行ECの問題点のピックアップ
  • 3.必要なもの、不要なものの選択
  • 4.盛り込むべき機能の選択
  • 5.予算とプランの算出
  • 6.ECプラットフォームの選択
  • 7.スケジュールの作成

この段階を上から追いかけて、最終的に着手するという流れになります。

では目的決定以下の流れを追いかけてみましょう。

目的実現のための機能を考える

目的が決まったたらそれを達成するための条件を考えます。この部分でのプロセスは段階を踏んで行われます。

つまりどういった機能があったらいいのか、そのスペックは十分かといったことを考えてリストアップしていきます。

そのためには既存のECサイトの問題点について考えてみることが必要になります。今まで使ってきたECサイトには何ができて何ができなかったのか。つまりリプレイスの目的と連動しているということになります。何をどうするとよりよくなるのかを考えてみることは次の戦略のためにとても役に立ちます。

もちろん問題点を解決するための機能を目的にそってリストアップできるようになるはずです。

この時点でその機能が存在するのかを深く意識する必要はあまりありません。もちろん実現できないようなものを考えるのは少し話が違います。それでも最初の計画段階ではそうしたことをほどほどに候補にすることもできます。専門家と相談するとその可不可については確認ができます。

具体的な機能がサービスやアプリとして存在するかについて、最初の段階では保留しておいてもかまいません。もしかしたら他の解決策があるかもしれないのでそこは課題としておきます。

こうした機能の部分については、より詳しいガイダンスが必要になることがほとんどです。各プラットフォームで同じように実現が可能であったとしてもそのプロセスが変わるというケースもあります。

リストアップが終わった段階で予算や実現性を考えるために具体的な施工方法を考えていきます。その中でクリティカルな方法があればそれをどんどん採用していくということになります。

予算と期間を考えよう

実際のところ、予算と工期の問題はシビアです。

実際に必要なものがわかってきた段階まできて、やっとどうやって構築するか、またその構築にどの程度の時間がかかるのかということが見えてきます。必要な機能について盛り込めた段階で実際にどの程度の予算が必要なのか、リプレイスメントの期間はどれくらいになるのかを算出していきます。

ここまでくると具体的なプラットフォームの名称も出てくる状況になります。もし、懇意にしているWEBデザイン会社があるなら、具体的に相談する段階に入ってきます。その上で、予算をオーバーしてしまう場合はある程度の計画修正をしていくという状況になります。

実際のところ、バジェットの上限を確定させたところで、最初に要望したものを盛り込めないケースも出てくることでしょう。

実際には補助金や助成金なども視野に入れながら考えていく必要があります。借入などを検討する場合は返済計画なども考えなければいけません。

ECプラットフォームを選ぶ時のチェックポイント

ECプラットフォームのリプレイスでの山場といえるタイミングはプラットフォームの選定といってもいいかも知れません。

チェックポイントは以下の内容です。

  • 必要な機能が搭載されている、あるいは搭載可能
  • リプレイスメント時の既存データ移行あるいは再活用のスムーズさ
  • セキュリティは十分か
  • 予算の範囲内で取得から構築まで可能か
  • 予定したスケジュール内にオープン可能か

機能については前段でも記述していますが、「リプレイスメントの目的」に関わってくる項目のため、十分に検討していください。機能を諦める場面がもしあるとすれば「予算」の問題ですが、ボーダーにいる場合はそこも含めて要検討です。そういった意味では機能と予算は連動した項目ということも言えます。

既存データ移行は新規のECサイト構築にはない項目です。また、それはとても重要な項目でもあります。今まで蓄積してきたデータをうまく活用できないことは、ビジネスにとってプラスにはなりません。こうした部分を見ることはシステム的な単純に乗り換えがうまくいくかどうか以外の部分も関わってきます。

ECプラットフォームのサプライヤーがこうした部分に対してサポートしてくれるのかどうかは、その後の対応を占う意味でも重要です。こうした部分に手厚いサポートがある場合は多くの場合、しっかりとオープン後もフォローしてもらうことが可能な場合が多くあります。いずれにしても既存データはバックアップをしっかりとって行うべき作業です。消失などはサポートとはまた違う話になってしまうので注意してください。

セキュリティの強固さはシステム自体に起因する問題であることがほとんどです。そもそも最初から脆弱なものを使うことはセキュリティの面でいうならデメリットしか存在しません。ですのでECプラットフォームを選択する際には必ずチェックすべきポイントとなります。

スケジュール内に可能なこともとても重要です。ギリギリになるというケースは調整の範囲ですが、大きく上回ってしまうような場合は計画かECプラットフォームのどちらかに問題があります

計画がおかしい場合はどのプラットフォームでも期限に間に合わなくなるのですぐに気がつけると思います。そうではない場合、システム自体が要望する内容に向いていなかったり、問題を抱えていたりすると考えることができます。

チェックポイントはオールクリアが最低条件

チェックポイントはオールクリアを目指すことが重要です。予算と機能については必ず最終調整をします。もちろん機能についての計画を変更せず予算をクリアさせることが理想です。

その他の項目は基本必須でクリアすべきポイントであることを忘れないようにしてください。

tri-coだったらここを目指せる

リプレイスメントではECパッケージを次のプラットフォームとして選択するパターンが少なくありません。それは拡張性や要件を十分にこなすことができる構築方法だからとうのがシンプルな回答です。

一方でECパッケージの情報はそれほど多くは出回っていません。そして結局、汎用性の高さで落ち着いてしまうことも少なくないのが実情です。そこでしっかりと方向性を提示することで導入後も安心して利用できるECプラットフォームになるのではないかと思います。

弊社がプロデュースするtri-coはECに関わる人にフォーカスしたプラットフォームです。そして、構築する人として私たちはそれぞれの皆さんが抱えるエンドユーザー、そしてクライアントのビジネスに関わるセールスやvぶらんどが目指す先に関わろうとしています。

どういった未来を描くのかはそのECプラットフォームを活用していく皆さんそれぞれのものです。私たちはその思いのさらに先にある未来をしっかりと見据えて、何が必要なのか、そしてエンドユーザーに何が必要なのか、働く人に何が必要なのか、そこをしっかりと明確にしながらtri-coの提供をしていきます。

機能については多くを満たすことができるでしょう。さらにどういった問題点を現状で抱えているのか、どういった構築を目指すことができるかをクライアントの皆様と視線を合わせて取り組んでいきます。

ABOUT US

この記事を書いた人

鈴木隆太 株式会社かいな

1975年生まれ。会社員から2004年よりライターとして活動。雑誌を中心にネット移行への過渡期を経験。主に音楽、文化、医療、マーケティングなどについて執筆。ライター外ではマーケティング、コーチング等。

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