BtoBでのECプラットフォーム〜スタイルのまとめと活用
2022.10.14

CONTENS
3つのスタイルに代表されるBtoBでのECプラットフォーム
EC全体ではBtoBの取引金額のほうがBtoCより多くなっています。取り扱われる一件あたりの金額がBtoBの方が多いのでそれは当然ともいえます。
そのことを理解すればもしEC化をしていないのであれば、この市場に刺さっておきたいところです。利便性も高く、煩雑なやりとりを減らすことにもつながるなど、今はメリットもより大きくなってきました。
多くのビジネスユーザーが今、インターネットを活用しており、買い付けもネットで済ますというパターンが増えてきています。そうした流れの中で、個人客ではなくビジネスとして法人向けの販売ルートをどのような形態でもつのかは、既存顧客と将来的な展望を見据えて考える必要があります。
とはいえ、どういったものが自分たちに合うのかを知る前に、どんなスタイルがあるのかを知る必要があります。
BtoBでECプラットフォームを活用する場合、基本的に3つのスタイルで活用されています。
- マーケットプレイス
- WEB受発注管理システム
- 自社ECサイト
この3つです。どれもメリットとデメリットがあります。業態やユーザーとの関係性などによってもこうした選択肢の優劣は変わってきます。これから BtoBでのEC活用を考えている場合はまずは具体的にそれぞれについて知り、どういったスタイルが自社のスタイルに合うのかを考えてみるところからはじめてみましょう。
大量ロットに対応するモールのマーケットプレイス
「マーケットプレイス」とはつまり「市場」のことです。インターネット上における市場のような存在についてこんマーケットプレイスという呼称が使われています。マーケットプレイスは必ずしもBtoBだけをメインにした取引の場ではありません。BtoCやCtoCにも活用されています。
むしろ、一般的にはBtoCの場としての認識を持っている人の方が多いかもしれません。しかし、ここ数年では大量ロットへの注文に対応できるようなシステムが増えています。
また、BtoBをメインにしたマーケットプレイスも登場し活用される場面が増えてきました。中には専門的な業種にジャンルを絞って成功するモール型の仲卸も登場しています。特に事務用品のジャンルではEC化率が非常に高く、実際の店舗からECへの移行が進んでいます。
メリットとしてはECモールへの出店と類似します。特に集客面では購入目的をもって閲覧するユーザーが多く、ニーズのあるものであればコンバージョンしやすいのも特徴です。
出品準備にも手間は取らず、大量販売に対するサポート体制をもっているマーケットプレイスもあります。特にそうしたケースでは出荷などの作業を個別で行う必要がなかったりと効率面でのメリットは少なくありません。一方で、使い方が知られていないなどマイナーな新商品では効果的ではないケースもあります。
市場というだけあり、販売する側購入する側が多数存在し、その中での価格変動も生じやすいため、市況の影響が現れやすい場でもあります。いわゆる多対多で形成されている点はまさに市場といえます。価格変動のダイレクトさは低価格下で利益を減らすケースもありますし、需要が高くなると価格が上がっていくケースも存在します。
また、新商品であっても、既存のものを改良していったようなものであれば十分に対応できる可能性もあります。
- 集客へのコストが少なく済む
- システム構築、活用に手間がかからない
- 配送なども効率化できるケースがある
- 商品自体の知名度が必要
- 価格の変動の影響を受けやすい
取引コード取得後に活躍するWEB受発注管理システム
WEBに専用の受発注システムを置いて、すでに取引のある顧客や取引をしたい相手とのやり取りをするためのシステムもBtoBでよく活用されるシステムです。既存顧客の売り手と買い手双方の効率化を考えたシステムともいえます。
会員制のECサイトともいえなくもないですが、基本的には集客を目的としているわけではなく、顧客の受発注を管理することにフォーカスが置かれています。
今まで電話やFAX、あるいはネット上でもメールなどで受けていたオーダーをシステムにクライアントがアクセスして注文するシステムに起きかえた感覚です。
営業チームがいる、あるいは販売代理店とのやり取りがメインで小売をしていない企業では効果的に活用されているケースが少なくありません。購入側も在庫の状況を確認できたりするメリットもあります。
新規獲得のためのメリットはないため、基本的に営業が別途存在するようなメーカー企業が取り入れることで効率化を狙うシステムといえます。購入側も何度もオーダーをかけるようなケースでは効率化がなされます。そのため、売買において関係性がすでに出来上がっている状況でこそ、導入するメリットが高くなります。
ビジネス的な発展を考えた場合、クローズした仕組みであるためデメリットもありますが、機能としては可能性のあるシステムです。
- 一つの売り手、あるいは買い手に対し多数でのやり取りを効率化できる
- 売買双方に効率化が可能
- 新規の獲得については考慮されていない
- 決済システムは豊富ではなく請求書払いが中心
新規顧客獲得も目指せる自社サイトでのECプラットフォーム
自社で構えたECサイトをBtoBに活用するケースももちろんあります。WEB受発注システムでは、新規顧客の獲得やマーケティング的な作業はできません。しかし、オンラインショップとしてオープンさせることでそれらの機能を得ることになります。ただし、オープンさせただけで新規顧客が増えるというものでもないため、そうした作業は別途必要になります。
決済を複数の方法で活用したりとメリットは複数ありますが、既存のカートASPを活用する場合はBtoC向けのものが多いので、その辺りは構築方法や外観、導線など工夫する必要が出てきます。
一方で、拡張性に優れているという点では他の2つの方法に大きく有利です。
- 構築に費用と時間が必要
- 拡張性に優れている
- 取り組みによって新規顧客の獲得につなげることもできる
- 他の二つの方法を連携させたり、内包したものもやり方によって可能
まとめ
それぞれ3つのBtoBでのECプラットフォームを紹介しました。どれもメリットとデメリットがあり、単純にどれが優れているというものではありません。
皆様の環境に合わせたものを導入するということが一番重要なことです。また、BtoBという言葉から、相手は企業と考えてしまいその後ろにいる人を見失うことがあってはいけません。
利用する相手のことも考えてシステムを導入したいものです。
マーケットプレイスもWEB受注管理システムにも魅力を感じているという場合はECサイトの構築をして、そこにマーケットプレイスを連携させるということも可能です。そうすることで在庫管理などでは大きなメリットが生まれる可能性もあります。どの方法がそこに関わる人それぞれがハッピーになれるかということを考えてBtoBでもECプラットフォームを選びたいところです。
tri-coならECパッケージでカスタマイズもしやすい
連携などを考えてECサイトを構築したいと考えた場合、選択肢は狭くなっていきます。既存のカートASPでは少し間に合わないケースも出てくるかもしれません。
そういったケースではわたしたちがリリースしたtri-coのようなECパッケージが有利です。柔軟なシステム構築でBtoBでも効率的な運用が可能なサイト構築を進めることができます。また、tri-coは開発思想として、ECに関わる人に注目し、機能を厳選しています。快適な買い物とは、快適な販売とは、快適なEC運営とはを考え、その三者のハッピーを目指しています。ECサイトでBtoBを考えている場合はぜひご検討ください。
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この記事を書いた人

鈴木隆太 株式会社かいな
1975年生まれ。会社員から2004年よりライターとして活動。雑誌を中心にネット移行への過渡期を経験。主に音楽、文化、医療、マーケティングなどについて執筆。ライター外ではマーケティング、コーチング等。