集客力を上げて新規のお客様をゲットするには?WEB集客で快適ECサイト運営の手引き

2023.02.03

「お客様となる人を獲得する=集客」は商売を成立させていくには欠かせない作業です。あえて集客の作業をしない業態もありますが、それは既存の顧客だけで成り立つビジネスモデルができているからにすぎません。ましてやECでは絶対的に必要な作業です。

実際のところ、自社によるECサイトでの売り上げを伸ばすには「集客する」という作業が必要です。その上で「集客から購買へ転換できる」「集客したユーザーを逃さない」というECプラットフォームの構造が重要になります。

さて、本題に戻します。前述のとおり、お客さんになってもらえるかどうかの前に、実店舗でもWEBでも人に集まってもらう必要があります。そうした中で今ではだれでも手軽に使える手段としてWEBでの集客があります。ここではWEB集客を中心に、集客について解説します。

手段の種類と誘導先

集客方法には様々なポイントがあります。効果がすぐに出やすい即効性の高いものから、時間をかけて発揮し長く続くものなどです。なんらかのメディアを活用することで集客することが基本にあります。

まずは主な集客手段を並べて紹介します。オンラインかオフラインかでの分類はこの時点でしていません。

  • 広告
  • イベント誘引
  • 定期的な接触(CRMマーケティング)
  • コンテンツマーケティング
  • SNSマーケティング
  • SEO

イベントでの集客やSNSは実際にはコンテンツマーケティングに含まれますが、便宜的にわけています。CRMマーケティングは基本的には新規顧客向けの施策ではなく、再来を促すものです。

即効性の高さで優る広告

まずは広告から紹介します。広告は代表的な集客方法です。即効性が高く、もっとも手っ取り早い集客手段となるでしょう。

広告と一口にいっても様々な広告があります。以前は新聞や雑誌などを使った広告が主流でしたが、現在ではデジタル環境を使った広告が主流になってきました。それでもまだまだテレビCMなどの効果はあり、狙いによってはもっとも効果を発揮する方法になります。

種類としては以下のようなものがあります。

  • マスメディア広告
  • ポスティング
  • 看板広告
  • WEB広告
  • SNS広告

しかし、どんな集客手段も一長一短があります。たとえば広告は効果はありますが、その分のコストが割高になります。狙いによって集客方法を使い分け効果的に利用することで効果は高く、コストは安くを実現できます。そしてそれは広告の中でどの方法を使うのかという面でも同じことが起こります。

「マスメディア広告」「ポスティング」「看板広告」はオフライン広告と大きく分類します。看板広告としては電車の中吊りなども含まれますが、最近ではこうした看板広告はマスメディア広告と連動しているケースも数多くみられます。人は移動してしまうのでより感覚的なものを伝えるものでありじっくり内容を把握できないケースも看板広告では少なくありません。瞬間風速を上げるタイプの広告ではないのでこの記事でテーマにする「新規のお客様をゲットしたい!」と考えている場合に用いるのにはあまり向いているとは言えないでしょう。

現実の実店舗であれば地域へのポスティングなどは効果的です。しかし、マスメディア広告では過剰です。デジタルであれアナログであれ、ターゲットを絞って届けたいところに届けることが重要です。

そして大規模なブランド浸透を狙うのであればテレビCMは効果的です。ただしコストが圧倒的にかかります。

オフライン広告に対してWEB広告やSNS広告はデジタル広告に分類されます。デジタル広告の特徴は少ない金額でスタートすることができるという点です。また、ある程度範囲を絞ってアプローチするということに向いています。大きく拡散しようと思う場合はそれなりに予算が必要になるため、マスメディア広告に劣ります。

何度も言いますが広告は使い分けが重要です。どう入ったケースでも同じ集客手段を使うというのではあまり意味がありません。目的や誘導したい先によって手法をしっかりと使い分けることは重要です。

イベントを活用した集客

イベントを使った集客による新規顧客の獲得も伝統的な手法の一つです。規模の大きさにかかわらず、展示会や品評会といったものは以前からある手法です。いきなり買い手をつかむ競売などもそこに含まれます。中にはもっと分かりにくく宣伝が紛れているものもあります。

インターネットが普及してからは同じ場所に集まるのではなく、WEBサイトでのイベント開催も行われています。ウェビナーや交流会などで新規顧客をつかむといった方法があります。他にも対面せずになんらかの形で参加してもらうことで集客につなげるキャンペーン型のイベントもあります。キャンペーンはWEBへ向けた集客との相性がよい集客方法の一つです。

オフラインでのイベントはそのまま商談に持ち込むことが可能です。一方で場所や開催へのコストがかかります。オンラインではそうしたコストが発生しません。どちらもそれなりに時間を必要とすることは同じです。多くのイベントは同時刻にその現場にかかりきりになるというところがポイントです。これはオンラインでもオフラインでも関係がありません。

リピート顧客を強化するCRMマーケティング

一度関連をもったユーザーとの関係を維持し強化していくのがCRMマーケティングの基本です。この方法はデジタル環境前から存在していた方法です。時候の挨拶状などに関連したDMなどを受け取ったことがある人も少なくないでしょう。しかし、デジタル環境でのCRMマーケティングはより低コストで様々なことが可能です。

たとえばDMであれば印刷代や郵便の費用が発生します。しかし、メールであれば基本的にはインターネットの月額利用料だけです。

ただし、CRMマーケティングが力を発揮するのは新規顧客を作るというよりも顧客をつなぎとめ、客単価を上げていくのにより効果を発揮します。再訪、再々訪を促す手段として忘れずに持っておきたいところです。

CRMマーケティングは今、必須の集客法でもあります。Twitterやfacebook,InstagramなどのSNSは投稿というコンテンツとともにフォロワー管理というCRMマーケティングの要素も実は含まれています。

興味に寄り添い、興味をそそるコンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングはインターネットが登場してから本格的に実用化を進めるブランドが増えたマーケティング手法です。インターネットでの基本的な集客方法としてその地位を確立しました。

なんらかのメディアを通してコンテンツを投下し人を惹きつけるというのがコンテンツマーケティングの原理です。

コンテンツマーケティングの基本は特定のコンテンツに興味を持つ人に対してアプローチしていく手法です。インターネット以前でも存在しましたが、実際に一般化してきたのはインターネットの普及が背景にあります。

コンテンツマーケティングがインターネット上で効果的なのは、多くの人が検索によって行動を決定しているからです。そのためそれぞれのビジネスに関連の強いキーワードに関するコンテンツを投下することで集客が可能になります。

またインターネットであればコンテンツの蓄積をしていきやすいということもコンテンツマーケティングと相性がよい理由の一つです。

前項でイベントによる集客について解説していますが、このイベントもある意味でコンテンツということになります。そのため、実際には多くの意味合いが含まれた言葉になっています。

コンテンツマーケティングとセットで語られるSEOも集客のための作業です。SEOは「検索エンジン最適化」の頭文字をとったものです。検索エンジンに対し、制作したWEBページに対して上位化を図るためのノウハウです。検索エンジンは以前は複数ありましたが今はgoogleとyahooで利用者の9割を占めています。またYahooは基本的にgoogleのシステムを活用しています。そのためGoogleの仕組みをしっかりと理解し取り組む必要があります。

SEOがうまくいくと自然に流入してくるユーザーが増えてくるという大きなメリットがあります。そのためコンテンツにキーワードを設定しSEOを考慮して運用していくことはWEBサイトそのものの集客力を高めていくことになります。

以前はテクニック的なSEOも活用できましたが、今では基本的に「ユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供する」ということが大前提になっています。

SNSマーケティングもコンテンツマーケティングから発展してきました。実際に投稿を重ねてそれぞれのアカウントに対して関心を持ってもらうことで集客するという構造は一緒です。しかし、そこにフォロワー管理などのCRM的な発想が求められたり、フォロワーに対してフォローを仕返すことで結びつきを強めるなど、単純なコンテンツマーケティングの発想から発展してきたテクニックも必要になっています。

また、Youtubeなどの動画共有サイトを用いた動画マーケティングも注目されています。tik-tokによる短い動画の集客力は若い層を中心に大きなものとなっており、市場に合えば大きな力になります。

ECサイトに集めたいならWEB

さて様々な手法について説明してきましたが、WEBへの集客にWEBを使うのが有効な理由は簡単です。すでにWEB上にいるユーザーをWEBに運ばせるにはリンクをクリックするだけのプロセスで済むからです。

もちろん他の手段を使うことも可能です。予算的に可能であり、ビジネスの流れとして効果的なものであれば活用することはプラスになります。それでもアクションのスピード感やコストなどを考えるとWEBを使った集客を考えない手はないでしょう。

オンラインによる集客の使い分けと具体的な手法

オンラインによる集客を今一度ピックアップします。

  • デジタル広告
  • コンテンツマーケティング・SEO
  • CRMマーケティング
  • SNSマーケティング

主にこの4つです。SNSマーケティングはCRMマーケティングとコンテンツマーケティングが合わさったような状況になっています。

デジタル広告の基本と進化

デジタル広告はデジタル環境の広がりに合わせて広がりを見せています。

基本的にはWEBでの広告があります。

  • 検索結果に連動して表示する「リスティング広告」
  • 一度訪問したサイトのデータを元に再訪を求めて表示する「リターゲティング広告」
  • アフィリエイターが自身のサイトに場所を提供する「アフィリエイト広告」
  • サイトの中に表示される「ネイティブ広告」
  • WEB上の広告枠に出稿する「純広告」
  • 複数の契約掲載枠に表示する「アドネットワーク」
  • SNSの投稿形式をとった「SNS広告」
  • 動画共有サイトでの「動画広告」

代表的なものだけで以下のようなものがあります。この中で集客に手早く使えるものとしては主に「リスティング広告」「SNS広告」「アフィリエイト広告」などが向いています。

純広告、アドネットワーク、ネイティヴ広告は必ずしも閲覧者との関連が強いわけではありません。電車の中吊りやテレビCMなどに近く、また2次元でのアプローチのため読み飛ばされる可能性が高くなります。

まず基本的に考えてWEBの広告でいえば「リスティング広告」が第1手となります。それは先にも述べたようにインターネット上のユーザーの行動が「検索」という動作に結びついているからです。検索結果に紐づいて表示されるリスティング広告はそのキーワードに関心のある人に絞って表示されるものです。ですので、より確度の高い広告となり、無駄が少なくなるというわけです。

続いて考慮するべきなのはSNS広告です。最近ではSNS内の滞在時間が増え、検索してネットサーフィンする時間的シェアを奪っていると言われています。そのため、SNSだけで時間を過ごす人に対してアプローチが可能なSNS広告も有効性が高いと言われています。

SNS広告はユーザーのフォロワーや行動の傾向から嗜好などによって分析されたデータを元にしてターゲットを特定したアプローチができます。

さらに余力がある場合はアフィリエイト広告を活用します。アフィリエイターが自分のサイトの収益化をするために自社の商品を宣伝してくれるという仕組みです。ただし、第三者の手によるもののため、思わぬ炎上騒ぎに巻き込まれるといったケースもあり、注意が必要です。またそれなりに成功報酬が発生するためコストの面でも考慮しなければいけません。

その他で考慮するとすればリターゲティング広告です。ただし、他のWEB広告よりも割高になるケースが多く、単価が高く、利益率の高い商材でなければ利益を圧迫することもあるため、注意が必要です。

それ以外の広告については流れてしまうことも多く、ノイズとして処理されるパターンは少なくありません。よほど資金力があれば考慮してもいいかもしれませんが、絞った広告費の中では選択肢の上位にすることは困難です。

CRMマーケティングは新規よりも継続的なアプローチで力を発揮する

オンラインでの代表的なCRMマーケティングの手法はWEBであればメールマガジンです。またLINEを使ったものもここに含まれます。現在はSNSもビジネスで使うことが多くなっているため、SNSマーケティングはコンテンツマーケティングともいえますが、フォロワー管理などはCRMマーケティングとも言えます。

CRMマーケティングのポイントは距離感です。それぞれ活用するプラットフォームによって距離感が異なります。

メールマガジンが主な手段となるのはその距離感にあります。メールマガジンであれば毎日送っても受け取った側は許容できる範囲です。これがSNSのダイレクトメッセージだった場合はどうでしょうか。途端に煩わしくなり、フォローを外される可能性が高くなります。

また、SNSでは投稿とダイレクトメッセージでは受け取る印象が変わることを考慮しなければいけません。熱烈なファンであればDMを許容できますが、そうでなければ毎日のDMは重たいものがあります。

コンテンツマーケティングはSEOも考慮したものを実施する

コンテンツマーケティングはWEBの普及で活発化した手法といっていいでしょう。WEBであればコンテンツを置く場所に困らず、ほぼ無限に蓄積していくことができます。一方でコンテンツマーケティングは数多くのコンテンツがあることで初めて効果が出てきます。そのため効果を発揮するのに時間がかかります。

ですので初期は広告で集客しながら、コンテンツマーケティングを進めてサイトそのものに集客力を持たせるというのがECでの基本戦略となります。

また、広告を併用する場合にもより対象にするキーワードに自然検索で強い状態にしておくことにはメリットがあります。リスティング広告ではキーワードの妥当性も入札金額に影響しますので、コンテンツマーケティングおよびSEOはやるべき作業といえます。

また、コンテンツマーケティングを行うのであればSEOを同時に考慮することが重要です。Googleでは基本的な検索の方針を示しているのでそれをしっかり読み込み、それに準じたことを行っていく必要があります。一時期のSEOのように検索エンジンのシステムを誤魔化すようなものは無意味です。また、ユーザーに響かないコンテンツであればセッションになってもコンバージョンにならないため無意味です。

また、そもそも情報のニーズ以上に人が集まったとしてもあまり意味がありません。ただセッションを稼ぐような行為に費用を出すのは控えたほうが賢明です。

SEOを考える上ではコンテンツの有用性という側面の他に、構造的なものも重要になっています。っとえば読み込みの速度やサイトの安全性などはユーザビリティに直接影響するため検索結果の減点対象となります。ですので、構築する時にはそうしたことを考慮しなければいけません。

サイトの構造も集客には影響する

そして集客手段だけでなく、ハード的な要因として集客される場所も考えることが重要です。それはWEBでもオフラインでも同じことが言えますが、WEB上では見過ごされがちなポイントです。

SEOを考慮するという場合、実のところSEOに強いECプラットフォームを選択するということが重要です。とはいえ、多くの既存のECプラットフォームは根本的にSEOに強い構造を持つことが設計上難しくなっています。

たとえば商品ページのカテゴリとコンテンツマーケティング用のフリーページを同じディレクトリに置くことはできないパターンがほとんどです。これはASPではどれも難しくなっており、ECパッケージでもそのまま構築すると、別れるようになっていますので、そこを工夫したECプラットフォームには構築コスト的な面でも差がついてきます。

こうしたSEO的な構造として細々とした部分をしっかりと積み重ねて減点の少ないECプラットフォームでなければいくら集客対策をしていても取りこぼすことが多くなってしまいます。

結局のところ、集客しやすいECプラットフォームを選ぶことは集客方法とともにとても重要です。

まとめ

ECでの集客ではオンラインでの集客を行い、その作業を蓄積させることで力を発揮することができます。瞬間瞬間だけで流れていくのではなく、顧客の渦を大きくしていくことができるということがオフラインに比較した時のメリットです。

コンテンツマーケティングであっても、CRMマーケティング、SNSであっても、またデジタル広告であっても瞬間的な集客力ではマスメディア広告に勝つことは困難です。しかし、蓄積して長期間効果を発揮できるという点で勝負するならそれに勝つことができます。

とはいえ、その着地先のECサイトがその受け皿として貧弱であれば受け止めきれません。そうしたことのないECプラットフォームが必要です。

tri-coはそうした受け皿としてのECプラットフォームの必要性も感じたところから開発された側面があります。もし、集客に強いECサイトが欲しいとお考えの場合はぜひご相談をお待ちしています。

ABOUT US

この記事を書いた人

鈴木隆太 株式会社かいな

1975年生まれ。会社員から2004年よりライターとして活動。雑誌を中心にネット移行への過渡期を経験。主に音楽、文化、医療、マーケティングなどについて執筆。ライター外ではマーケティング、コーチング等。

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